大学受験に向けて「どんな種類があるの?」「選抜方式ごとの違いって何?」そんな悩みや疑問をお持ちの保護者の方も多いのではないでしょうか。この記事では複雑化する大学受験の仕組みと、選抜方式ごとの特徴について解説します。
国公立大学と私立大学の違いについてもご説明しますので、お子様に合った大学受験の種類を知りたい方は、最後までご覧ください。
大学受験には大きく分けて以下の3種類があります。
- 一般選抜
- 総合型選抜
- 学校推薦型選抜
高校の成績・学力や個性、生活態度など、試験方法によって求められる要素が異なります。特徴を把握し、早期から対策を始めましょう。では、それぞれ国公立大と私大に分けて、詳しく解説します。
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一般選抜(旧一般入試):学科試験のみで選抜
一般選抜は、学科試験で合否を判定する試験方法で、以前は「一般入試」と呼ばれていました。基本的に、大学入学共通テストや大学独自の学科試験の点数によって合否が決まるため、学科試験への対策が必須です。
他の試験と比較して募集人員が多く、全入学者のうち一般選抜の割合は54.9%と半分以上を占めます。一般選抜について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
【国公立大】大学共通テストと2次試験の合計で判定
国公立大の一般選抜の合否は、共通テストと2次試験の合計得点で判定されます。共通テストは5教科7科目、2次試験は2~3科目の学科試験で行われるのが一般的です。ただし、難関大学では2段階選抜(足切り)が実施されるので、共通テストで一定水準に達していない受験生は、2次試験の受験資格を得られません。
2次試験は、前期日程と後期日程、そして一部の公立大のみで実施される中期日程の組み合わせがあり、最大3回の受験が可能です。
【私大】3教科型を中心に多様な選抜方法で判定
私大の一般選抜は、以下の3種類の試験方式が多い傾向です。
- 大学ごとの個別学科試験
- 大学入学共通テストを利用する方式
- 個別が学科試験と共通テストを併用
基本は3教科の試験が行われますが、2教科や1教科で受験できる場合もあり、必要科目や試験方式は多種多様です。また、同じ学部や学科内であっても、複数の入試方法を採用している大学が多いので、募集要項を確認しましょう。
試験日が同じでない限り、受験する大学数に制限がないのも私大受験の特徴です。各大学の試験日程をチェックして、被らないようにスケジュールを組む必要があります。
総合型選抜:大学が求める学生像に合致する人物を選抜
AO入試の新名称である「総合型選抜制度」は、大学が求める学生像に合った人物を、面接などによって選抜する入試方式です。
出願時に調査書の提出が必須で、活動報告書や学習計画書の提出を求められることが多い傾向です。詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
【国公立大】共通テストにも対応できる学力が必須
国公立大の総合型選抜は、書類選考と面接や小論文で行われるのが一般的です。共通テストを課す大学も多いので、面接・小論文への対策に加え共通テストに対応できる学力も必要だと考えておきましょう。
また、出願時に提出する書類も多岐にわたるため、他の選抜以上に早めの準備が必要です。大学によっては、「英検®などの有資格者」「全国コンテストの上位入賞者」などの出願条件が設定されているケースもあるので、必ず事前に確認しましょう。
【私大】対話型の選抜が多い
近年、多くの大学で実施されているのが対話型の選抜です。エントリー後に面談を複数回行い、出願資格を満たすと合格判定されます。
私大の総合型選抜は、学力を問われないというイメージを持たれがちです。しかし、実際は全体的に出願要件が厳しく、部活等の活動実績以外に成績や個性が重視されるのが特徴です。さらに、実技試験を行う大学や、体験授業への参加が条件となるケースも見受けられます。
学校推薦型選抜:学業や部活などの実績で選抜
学校推薦型選抜は、出身高校の推薦書がないと出願できないのが特徴です。高校での成績やスポーツ、文化活動などで推薦基準を満たす必要があります。
また、出願条件として高校1年から高校3年1学期までの評定平均を指定されることが多い傾向です。学校推薦型選抜について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
【国公立大】公募推薦のみで「専願」がほとんど
国公立大の学校推薦型選抜は公募推薦のみで、ほとんどが専願です。私大に比べて募集人員が少なく、学業成績がもっとも重視されます。
また、卒業後に大学のある地域で仕事や功績を残すことを出願条件として設けられた「地域枠推薦」を設けている大学もあります。特に医学部で導入されているケースが多いので、お子様が医学部への進学を希望する場合は検討してみましょう。
【私大】公募制推薦と指定校制推薦の2パターン
私大の場合は、「公募推薦」と「指定校推薦」の2種類の仕組みがあります。公募制推薦は、大学からの指定がなくても、全国どの高校からでも出願できます。一方指定校推薦は、大学が指定する高校の生徒のみ出願資格があり、合格率がかなり高いのが特徴です。
そのほか、私大の学校推薦型選抜には、「スポーツ推薦」や「課外活動推薦」など、学業に加えて、部活動・生徒会やボランティアなど課外活動を重視した多様な選抜が実施されています。
【表で説明】各選抜方式のスケジュール
各選抜方式の選考スケジュールは、以下の表をご参照ください。
一般選抜 | 総合型選抜 | 学校推薦型選抜 | ||||
共通テスト | 国公立大2次試験 | 私大 | 公募推薦 | 指定校推薦 | ||
出願 | 10月上旬まで | 2月上旬まで | 12月下旬から | 9月頃 | 11/1〜 | 校内選考:7月以降出願:11月 |
試験・選考 | 1月中旬の土曜日曜 | 前期:2/25〜中期:3/8〜、後期:3/12〜 | 1月下旬〜3月頃 | 10月頃 | 11月以降 | 11月 |
それぞれの選抜方式に合わせて、準備を行いましょう。
まとめ:大学受験の種類を理解して早めの対策を!
大学受験の一般選抜・総合型選抜・学校推薦型選抜について詳しく解説しました。進路が決まっていない時期こそ、基礎と普段の授業が大切です。志望校や試験の幅を広げるためにも、早い時期から大学受験を意識しましょう。
高校の授業につまずかないためにも、塾でテスト対策や基礎定着を行うのがおすすめです。合格メソッドWITHは、一人ひとりのレベルに合わせた授業で基礎定着をしっかりと行えます。ぜひ、お子様と一緒にご相談ください。
Q&A
Q:総合型選抜(旧AO入試)への対策も可能ですか?
A:可能です。完全個別カリキュラムで、お子様の志望校や目標に合わせて個別指導を受講できます。
Q:小論文や面接の指導も可能ですか?
A:可能です。小論文の基礎から指導し、小論文の添削指導。また、志望理由書の添削指導。面接の事前練習等も行っています。