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成長する思考“グロースマインド”
成績の良い生徒、成績の悪い生徒…、
色々な生徒がいます。小学校に入ったばかりのときはどんぐりの背比べですが、生徒の成績は少しずつ変化していき、やがて成績の良い生徒と悪い生徒の差が大きくなっていきます。
でも、実際には成績の良い生徒と悪い生徒には、そこまで差はありません。脳の構造的に天才で、誰にも真似できない超人なんていません。いても数%です。では、脳の構造は変わらないのになぜこんなに学力に差がでるのでしょうか?
キャロルの学習時間モデルに基づくと…
ジョン・B・キャロルという研究者が提唱した「学校学習モデル₍Model of School Learning)」というものがあります。
「すべての学習者は、その人にとって必要とされる時間をかければ、すべての学習課題を達成できる」
「成績の良くない生徒は、良い成績を取るために必要な時間を使わなかっただけである。」
キャロルは、学習における生徒の個人差は、到達できる難易度の差ではなく、学び終えるのに必要な時間の差であると考えたのです。
つまり、同じ内容でも 10分で理解できる生徒もいれば、1 時間かかる生徒もいるのです。誰でも自分に必要な学習時間をかければ、必ず理解できるようになる、という考え方です。
キャロルの時間モデルに基づけば、これまでは学力が低いと見なされていた生徒であっても、十分な学習時間を与えることができれば、学習課題を達成できるということになります。
人一倍の努力で遅れを取り戻す…
「高校入試と比べると大学の入試は難しい」。その理由は「範囲が圧倒的に広い」「応用力が求められる」「記述量が多い」などさまざまですが、いずれにしても相当な覚悟を持って受験に臨む必要があります。限られた受験準備期間の中で、人よりもすでに遅れている生徒や人よりも理解に倍の時間を要する生徒は、人よりも2倍、3倍の学習をするしか方法はありません。
千円札の肖像としても、お馴染みの野口英世。ノーベル賞候補にもなり、世界的にも有名な細菌学者でした。彼の名言の1つに「努力だ、勉強だ、それが天才だ。誰よりも3倍4倍5倍勉強する者、それが天才だ。」という言葉があります。成績の良い人は見えないところでコツコツと、人の何倍も勉強をしているものです。成績の差は才能の差ではありません。成績の差は努力の差です。
次回に続く
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