勉強は上手くなる⑫ 目標編(3)「目標達成のためのPDCAサイクル」

目標を達成するために絶対に必要なものが「計画」と「実行」です。これがなくてはせっかく設定した目標も、単なる夢や願望に過ぎません。

❺受験生が活用したい「PDCAサイクル」

PDCAサイクルとは、Plan(計画)→Do(実行)→Check(振り返り)→Act(工夫)のサイクルを繰り返して業務効率を上げるというビジネスの現場でよく使われる基本的な考え方です。これは受験勉強にもそのまま当てはめられます。学生時代からこれを意識的に行うことで、社会に出て働くうえでの必要な力が徐々に身についてきます。

◎受験生のためのPDCAサイクルの活用の仕方

【目標】:次の定期テストで数学の点数UPのため、数学の問題集を○日までに終わらせる!

【P(PLAN)】:「いつまでに、どのくらい、何を」という5W1Hを明確にした計画をたてます。

【D(DO)】:決定した計画の通りに予定を進めていきます。

【C(CHECK)】:計画の立案から実行までの流れ、進度を確認します。
※「良かった点(計画通りにできた等)」「悪かった点(他の学習ができなかった等)」を明確にします。

【A(ACTION)】:CHECK時の反省を生かし、新たにすべきこと、改善点を考えます。
※「数学Ⅰの問題集はスムーズに進んだから、次は数学Ⅰと物理の問題集を半分ずつ進めよう」「思ったよりも進まなかったから、次は同じ期間で、少ないページ数に挑戦しよう」

こうした工夫が、次の計画(PLAN)につながり新たなPDCAサイクルが生まれます。

PDCAサイクルでドーパミンの分泌を促す

やる気の向上に加えて、学習能力、記憶力も向上させてくれる働きがあるといわれる脳内物質のドーパミンは、ワクワク感とともに分泌されます。何かを始めるときのワクワク感や、達成した快感などで多く分泌されます。達成の後はドーパミンの分泌量は減っていきますが、次のチャレンジをすることでまたドーパミンが分泌されます。達成したときの「やったぞ!」という快感が次の「頑張るぞ!」にもつながりますから、チャレンジと達成を繰り返すことが、常にドーパミンが出ている状態を保っていくことにもなります。常にドーパミンが出ているということは、やる気の向上に加えて、学習能力、記憶力の向上も維持している状態ということです。このチャレンジと達成というサイクルをうまく回すことでそんな状態を手に入れることができます。

次回に続く