知能に必要な要素は「倫理力」「言語力」「熱意」であるとIQ試験で有名な心理学者ビネーは言っています。熱意つまりやる気です。よく「やれば出来るのに」と言いますがこれは言い換えると「出来ない」と同義語です。なぜならやる気がないからです。知能の三大要素のひとつが欠けていることになります。
では、やる気を出すにはどうしたらいいでしょうか?やる気は脳の側座核という場所で作られます。この側座核の性質はとても厄介です。側座核を活動させるためにはある程度の刺激が必要なのです。刺激がないと十分な活動をしてくれません。ですから何もしないでいて「やる気が出ない」のは当たり前なのです。刺激を入れなければ側座核は活動しないのでやる気の出しようが無いわけです。
ですから、やる気が出ないときにはとにかくまずは机に向かって勉強を始めてしまうこと。そして側座核を刺激すること。そうすると次第にやる気が出てきて勉強に集中できるようになるのです。
たとえば掃除。いやいやはじめたにもかかわらずそのうちに気分が乗って部屋をすっかり片づけてしまった経験があるでしょう。それと同じです。こうした現象は精神医学者クレベリンによって「作業興奮」と名づけられました。はじめるとだんだん調子が出て集中できるようになる。これが作業興奮です。
側座核が目を覚ますのには時間がかかります。ですから、とにかく机に向かって勉強を始める。始めたら10分は中断しない。この姿勢が大事です。
見出し
エメットの法則の話…
タイムマネジメントの専門家リタ・エメットが著書『いま、やろうと思っていたのに…(日本語版)』で2つの法則を述べています。
【第一法則】先延ばししたことは、すぐにそれをやってしまうより2倍の時間と労力がかかる。
【第二法則】先延ばしの原因は、「まだ準備が出来ていない」「今は時間がない」といった完璧さにこだわりすぎている。
やらない理由を考える前に、今、できることをすぐにやってみる。ということがエメットの法則からも大切だということがわかります。
やる気をコントロール【やる気イメージバンクの話…】
スポーツ心理学の権威、ジム・レーヤーは心理状態や行動をコントロールするために、イメージバンクを作っておくことを提唱しています。イメージバンクとは、その映像を頭の中に浮かべると「リラックス」できたり、「やる気」を引き起こしたりできるイメージのストックのことです。いつでも、やる気をコントロールするために、どんなことをするとやる気が出るのかということを知っておく必要があります。自分なりのやる気が起こる参考点を見つけておくということです。
次回に続く
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